この日は、サイベリアン2匹を空港へ迎えに行く日でした。
遠方の保護施設から、飛行機に乗ってやってくる。
猫を迎えに行くのに、空港へ。
なんだそれは。スケールが大きい。
持ち物を確認する。
送り状
お水
替えのペットシート
おしりふき
移動中に何があるか分からないので、ネットで調べた情報をもとに一応いろいろ持って行きました。
空港に向かう間も、頭の中はずっと猫のこと。
無事に到着するかな。怖がっていないかな。酔っていないかな。トイレは大丈夫かな。
会ったこともないのに、心配で心配で、吐きそうです。
空港で受け取るまで
空港には、貨物受け取り窓口があるんですね。搭乗口とは全然別の場所。
田舎の郵便局の小さな窓口のような受付カウンター。
その横にはベルトコンベアが。
きっとここから流れてくるのね。猫ちゃんは荷物扱いなのね……と、ちょっと切なくなる。
引き取りの私たちとスタッフ以外に人はおらず、
滑走路からも少し距離があるせいか、飛行機の発着音も気にならないような穏やかな場所でした。
受け取り窓口で送り状を提示し、出てくるのを待つ。
事前情報では、飛行機の到着から数時間は待つらしいと聞いていた。
待つことを覚悟し、受付にある自販機で冷たい缶コーヒーを買った。
緊張で、味なんか覚えていない。
待つ……。待つ。
受付カウンターの裏から、キャリーを2つ携えた係の方が……
えっ?20分くらいで来た。コーヒー、まだ半分残ってるんですけど。
そしてコンベアちゃうんかいっ!こっちから来るのねん!
とにかく無事に来た!本当に来た!これが、うちの子たちになる猫。
キャリーを前にして、安堵と興奮と不安。
それを気取られないように、妙に冷静に淡々と事務処理を済ませました。
この頃の私は、まだ知らなかった。毛が舞い、鳴き声と足音が響き、生活の中心がほぼ猫になることを。
家に帰るまで
空港から連れて帰る道中は、とにかく無事に家まで着いてほしい、その一心。
6月にしては汗ばむくらいの暑い日。車の空調をガンガンに効かせて。
帰り道、どちらかが「ミュ」と鳴いた。
小さな声だった。
あぁ、まだ私はどちらの鳴き声か分からない。
忘れたくないけれど、きっと、鳴き声を区別できるようになったころには、この声を忘れてしまうかもしれない。どちらが鳴いたか、一生分からないままなのだろう。
そんなことを思ったことを、今でも鮮明に覚えています。
我が家へようこそ
ようこそ我が家へ。
特別なことをするというより、まずは落ち着いてもらおう。余計なことをしないように気をつけました。
猫を飼いたいと思っていた。そしたら本当に、サイベリアン2匹がやってきた。しかも空から。
今思い返しても、なかなかすごい始まりだったと思います。
ちなみに、あの日「ミュ」と鳴いた小さな声の持ち主は、すぐに判明しました。
おしゃべりおしろさんでした。

とれもよく晴れた日でした。



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